病院へ行っても改善されない、なんとなくの不調。
朝起きてもだるい、眠りが浅い、便秘が続く、肌が荒れる——。
その原因のひとつが「自律神経の乱れ」かもしれません。
自律神経とは?
自律神経は、私たちの体を24時間コントロールしている“司令塔”のような神経です。
呼吸、体温、血圧、心拍、消化、ホルモン分泌、免疫など——生命を維持するために欠かせない働きを、自動で行っています。
この自律神経は「交感神経(活動モード)」と「副交感神経(休息モード)」の2つで構成され、
それぞれがシーソーのようにバランスを取りながら体を整えています。
しかし、不規則な生活やストレスなどでこのバランスが崩れると、心や体の不調が現れます。
自律神経が乱れると起こる不調
- 慢性的な疲労、倦怠感
- 寝つきが悪い、眠りが浅い
- 肩こり、頭痛
- 便秘や下痢
- 肌荒れ、ニキビ
- 手足の冷え、血行不良
- 気分の浮き沈み
こうした症状は病気とは限らず、体の“バランス信号”であることも多いです。
気づかないうちに頑張りすぎているサインかもしれません。
自律神経が乱れる主な原因
- 生活リズムの乱れ(夜更かし、朝日を浴びない、食事時間が不規則)
- ストレスや緊張(仕事・人間関係・環境の変化)
- 体のゆがみ・コリ(特に猫背は背骨の中を通る自律神経を圧迫)
- 気温差や冷え(季節の変わり目)
- ホルモンバランスの変化(月経や更年期など)
どれも「少しずつ蓄積すること」が特徴。だからこそ、日常の小さな習慣で“整える力”を育てることが大切です。
自律神経を整えるための習慣
1. 朝の光で体内時計をリセット
起床後すぐにカーテンを開けて日光を浴びることで、体内時計がリセットされます。
「セロトニン(幸福ホルモン)」の分泌を促し、夜に自然な眠気をもたらす“メラトニン”のリズムを整える基本です。
2. 湯船に浸かる習慣をつける
シャワーで済ませがちな人ほど、ぬるめ(38〜40℃)のお湯にゆっくり浸かる習慣を。
体が温まることで副交感神経が優位になり、心拍数が落ち着き、睡眠の質も上がります。
入浴は就寝の60〜90分前が理想です。
3. タンパク質・ビタミン・ミネラルを意識
自律神経は脳や神経伝達物質と深く関係しているため、栄養バランスが乱れると働きが低下します。
魚・卵・豆類などのタンパク質に加え、マグネシウムやビタミンB群を意識的にとりましょう。
カフェインの摂りすぎは交感神経を刺激するため、夕方以降は控えめに。
4. 軽い運動を習慣にする
激しい運動ではなく、“心地よい疲れ”を感じるウォーキングやストレッチが最適。
リズム運動(歩く・呼吸を整える・音楽を聴く)はセロトニンを増やし、心の安定にもつながります。
5. 姿勢を整える
自律神経は背骨の中を通っているため、猫背のように背中が丸まると神経が圧迫されます。
座るときは骨盤を立てて、肩甲骨を軽く引き寄せる姿勢を意識しましょう。
6. 腸内環境を整える
腸は「第二の脳」とも呼ばれるほど、自律神経と深い関わりがあります。
腸内環境が乱れると免疫やホルモンバランスにも影響が出やすく、ストレスにも敏感に。
まずは食物繊維と発酵食品を意識することから。
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7. 血糖値を安定させる
甘いものを空腹時に食べると血糖値が急上昇し、インスリンの働きで一気に下降します。
この乱高下が自律神経を刺激して、イライラや倦怠感の原因になります。
食事は「野菜→タンパク質→炭水化物」の順番を意識すると◎。
8. “何もしない時間”をもつ
常に何かをしていないと落ち着かない人ほど、数分でも「呼吸を整える時間」を。
マインドフルネス的な“無の時間”が、心の回復スイッチになります。
9. 香りでリラックス
ラベンダー、ベルガモット、ゼラニウムなどの香りは、副交感神経をサポートします。
自分の“好き”を感じる香りがいちばん効果的。寝る前にアロマを1滴垂らすだけでも、翌朝の目覚めが違います。
私自身の変化
昔の私は、夜中に寝て3時間だけの睡眠、食事はコンビニ頼み。
肌は荒れ、気分は落ち込み、体も重く感じていました。
美容業界で働くようになって初めて「心と体はつながっている」と実感。
それからは、すべてを完璧に整えようとするのではなく、“できることだけ丁寧に”を意識しました。
湯船に浸かる、朝の光を浴びる、ゆっくり呼吸する——それだけで少しずつ体が変わっていったんです。
美容と健康は、同じ土台の上にある
自律神経を整えることは、単に「不調をなくす」だけでなく、
肌のツヤ、表情、姿勢、思考の明るさにもつながります。
心と体が整うと、美しさは“外側から作るもの”ではなく“内側から滲み出るもの”になる。
無理をせず、少しずつ。
その積み重ねが、あなた本来のリズムを取り戻す第一歩です。
※本記事の内容について
本記事は、一般的な健康維持やセルフケアの一助としての情報提供を目的としています。
医学的な診断・治療を目的としたものではありません。
体調不良が続く場合や強い症状がある場合は、必ず医師や専門機関にご相談ください。
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